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お役立ちコラム

介護が必要になる可能性はどのくらい?どんな原因で?

最近しばしば耳にする「人生100年」という言葉。
近年の100歳まで生存する割合をみると、男性1.5%、女性6.8%(平成29年簡易生命表)と、あながち大げさとは言えない時代となりました。

平均寿命を見ても、戦後間もない1947年は、男性が50.06歳、女性は53.96歳。
栄養、衛生、医療環境などの向上により、平均寿命はその後の70年で男女ともに30年以上延び、2018年は男性が81.25歳、女性は87.32歳です。

そうした時代にあって、介護について「自分事」として心配する方も多いと思います。
介護が必要になる可能性はどのくらいあるのか、どんな原因で介護が必要になっているのかなどについてまとめました。

介護が必要になる割合

年齢を重ねるにつれ、介護が必要になる可能性は高まります。
人口に占める公的介護保険受給者の割合は、70代までは男女とも1桁ですが、80代前半は男性が16.0%、女性が23.4%に。
さらに80代後半には男性が29.9%、女性が44.9%と80代前半の倍近くとなり、90代前半には男性が半数に迫る48.0%、女性は3分の2に近い65.3%にまで上昇します。

介護が必要になる原因

厚生労働省では「国民生活基礎調査」の中で3年ごとに、要介護または要支援となった原因(複数の原因があった場合はそのうちの主原因)をまとめています。

2016年の調査結果ではトップが「認知症」で、全体の18.0%を占めており、「脳血管疾患」(16.6%)、「高齢による衰弱」(13.3%)、「骨折・転倒」(12.1%)、「関節疾患」(10.2%)と続いています。

2013年の調査時は「脳血管疾患」(18.5%)が1位でした。
「認知症」は2004年の時点では10.7%でしたが、07年14.0%、10年15.3%、13年15.8%と比率を徐々に上げ、2016年の調査で「脳血管疾患」を抜いて1位となりました。

認知症は記憶や判断力の障害によって生活に支障をきたす状態の総称で、日本人に最も多い「アルツハイマー型認知症」のほか、「脳血管性認知症」、「レビー小体型認知症」などがあります。

代表的な症状として記憶障害がありますが、加齢によるもの忘れとは基本的に異なります。
加齢によるもの忘れは、体験の一部(例えば、食事のメニュー)を忘れるのに対し、認知症は体験そのもの(食事をしたこと)を忘れてしまいます。
前者は忘れた自覚がありますが、後者は忘れた自覚がないなどの違いがあります。

介護認定を受けた人のその後の経過

公的介護保険の介護認定を受けている人の総数は2019年2月現在657万人で、この10年間で4割強増加しています。
内訳は要支援が185万人で全体の28%、要介護が472万人で72%です。
要介護度別では、要介護1が132万人と最も多く、次いで要介護2の114万人で、要介護1と2で要介護全体の52%を占めます。

介護認定を受けた人の要介護度がその後どのように変化していくかは、高齢者自身にとっても介護をする側にとっても重要な情報です。

公益財団法人ダイヤ高齢社会研究財団では2つの介護保険者(自治体)と共同で、2007年から2016年までの9年間をかけて、新規認定者約6万人を対象に要介護度の変化を調査。
新規に認定を受けた後、1年後に要介護度が改善(非該当判定も含む)した割合は、要支援1を除き1〜2割程度でした。
要介護度が悪化、または死亡した割合は、要支援では2割程度、要介護1・2では3割程度、要介護3・4では35%前後で、要介護5は半数弱が死亡しています。
新規認定時の要介護度が高いほど、1年以内の死亡率が高いことがわかります。

新規認定から5年経過後の状態は図表5の通りです。

新規認定時の要介護度が5年後も維持されている割合は1割程度に過ぎません。
新規認定時に要介護2以上の場合は半数以上が死亡しており、要介護5の人では死亡の割合が約8割に上っています。
この数字は介護期間を想定するうえである程度目安となるでしょう。

一方で、「生命保険に関する全国実態調査(平成30年度)」によると、介護期間が10年以上に及ぶ方が、15%近く存在しています。

介護費用の準備の重要性

公的介護保険の居宅サービスを利用する際の自己負担は原則1割(所得により2割、3割の場合あり)で、要介護度別の限度額まで利用した場合の自己負担額は図表6の通りです。

しかし、生活環境などによっては、支給限度額を超えたサービスを受ける必要があったり、配食サービスや介護用おむつなど公的介護保険対象外のサービスを利用したりすることで、公的介護保険の自己負担額を上回る介護費用が発生する場合が想定されます。

生命保険文化センターが過去3年以内に家族などの介護経験がある人を対象に調査した結果によると、介護に要した費用(公的介護保険の自己負担額を含む)は、住宅改修や介護用ベッドの購入といった一時的な費用の平均が69万円でした。
また、月々の費用は平均が7.8万円で、10万円以上とする回答が3割を占めています。

公的介護保険に関しては、1カ月の自己負担額が所定の金額を超えた場合に超過額が支給される「高額介護サービス費」の支給制度があり、例えば住民税課税世帯の場合、世帯での負担額の上限は1カ月44,400円に抑えられています。
さらに、公的医療保険と公的介護保険を合算した1年間の世帯の自己負担額が所定の金額を超えた場合に超過額を支給する「高額介護合算療養費制度」もあります。

このように公的介護保険サービスについては自己負担額を一定以内に抑える制度があるものの、介護生活には前述のように公的介護保険の範囲外の出費も想定され、これには費用の拡大を防ぐ仕組みはありません。
それに対応するためには、民間の介護保険への加入など、早めの資金準備が望ましいでしょう。

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