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Column

お役立ちコラム

止まらない値上げラッシュ、隠れ値上げも。今日本に何が起きているの?

前回、コラム『軽減税率ってなに?どんなものが対象になるの?消費税増税を前に解説』にて予告した「近年止まらない物やサービスの値上げラッシュ」について、早速詳しく見ていきたいと思います。

春の食料品値上げ、物価をじわり押し上げ

総務省公表の「消費者物価指数 2019年4月分」によると、食料(外食含む)の物価上昇率は前年4月に比べ0.7%、生鮮食品(前年同月比マイナス0.3%)を除けば0.9%のプラスに。それに引っ張られるかたちで総合指数も前年同月比0.9%まで上昇しています。

じわじわと食料品や外食の値上げが進み、この傾向が強まれば消費者の財布のヒモはより固くなり、内需の柱である個人消費に響く恐れがあると、日本経済新聞にも報じられているように、今後も動向を注視していく必要があるでしょう。

春の食料品値上げ、どんなものが値上げされたの?

実際にどんな食料品が値上げされたのか、見てみましょう。

コカ・コーラが27年ぶりに値上げ

商品 改定前(税抜) 改定後(税抜)
コカコーラ 1.5L PETボトル 320円 340円
コカコーラ 2.0L PETボトル 340円 360円
い・ろ・は・す 2.0L PETボトル 311円 331円
爽健美茶 2.0L PETボトル 311円 331円
アクエリアス 2.0L PETボトル 340円 360円

サントリーが21年ぶりに値上げ

商品 改定前(税抜) 改定後(税抜)
サントリー 烏龍茶
2.0L PETボトル
330円 350円
サントリー 緑茶 伊右衛門
2.0L PETボトル
330円 350円
サントリー 南アルプスの天然水
2.0L PETボトル
230円 250円
ペプシコーラ 1.5L PETボトル 320円 340円
なっちゃんオレンジ
1.5L PETボトル
330円 350円

明治が「おいしい牛乳」など乳製品111商品を値上げ

商品 改定前(税抜) 改定後(税抜)
明治ミルク ラブ 1L 220円 230円
明治ブルガリアヨーグルトLB81
プレーン各種 400g
250円 260円
ネスレコーヒー各種 1L 220円 230円

アイスの主要ブランドが4年ぶり一斉値上げ

江崎グリコ パピコ、ジャイアントコーン、アイスの実 10~50円アップ
森永製菓 チョコモナカジャンボ 10~20円アップ
森永乳業 ピノ、PARM(パルム) 10~30円アップ
明治 明治エッセルスーパーカップ 10~50円アップ
ロッテ 爽、雪見だいふく 10~50円アップ

塩、コンソメを味の素が11年ぶりに値上げ

商品 改定前(税込) 改定後(税込)
瀬戸のほんじお 1kg袋 350円前後 380円前後
アジシオ 110g ワンタッチ瓶 150円前後 160円前後
味の素 KKコンソメ 固形タイプ
(21個入り箱)
340円前後 370円前後

スタバ、ココイチ…外食も値上げ

スターバックス
「ドリップコーヒー」「抹茶クリームフラペチーノ」など10~20円値上げ
カレーハウスCoCo壱番屋
「ポークカレー」「甘口ポークカレー」21円値上げ(地域による)
マクドナルド
「ダブルチーズバーガー」「フィレオフィッシュ」など10円値上げ
ドトールコーヒー
「カフェ・ラテ」「ロイヤルミルクティー」など10~20円値上げ
びっくりドンキー
「ハンバーグ」「ステーキ」を20円~240円値上げ

春が過ぎても…続く食料品の値上げ

ハーゲンダッツ【6月1日~】
商品 改定前(税抜) 改定後(税抜)
ミニカップ 272円 295円
クリスピーサンド 272円 295円
バー 272円 295円
パイント 765円 850円
日清食品【6月1日~】
商品 改定前(税抜) 改定後(税抜)
カップヌードル(レギュラー) 180円 193円
チキン ラーメン(レギュラー) 105円 111円
出前一丁 105円 111円
マルちゃん(東洋水産)【6月1日~】
商品 改定前(税抜) 改定後(税抜)
赤いきつねうどん
(レギュラーサイズ)
180円 193円
緑のたぬき天そば
(レギュラーサイズ)
180円 193円
麺づくりシリーズ 180円 193円
マルちゃん生麺シリーズ
5食パック
 525円 555円
ワンタン しょうゆ味 108円 116円
J-オイルミルズ【6月3日~】
さらさらキャノーラ油 出荷価格を12%以上アップ
サラダ油 出荷価格を12%以上アップ
オリーブオイルエクストラバージン 出荷価格を4~10%アップ
ごま油好きのごま油 出荷価格を4~10%アップ
はごろもフーズ【8月1日~】
商品 改定前(税抜) 改定後(税抜)
味付のり 30袋詰替 浜優印
(12切5枚×30袋)
460円 505円
味付おかずのり 8P 青印
(8切6枚×8袋)
415円 425円
焼のり 10枚 潮乃膳(10枚) 390円 410円
かみきれ~る おむすびのり 焼
(3切7枚)
160円 165円

食料品以外にこんなものも値上げしている

映画館

「TOHOシネマズ」「109シネマズ」が値上げ【6月1日~】
一般 1,800円⇒1,900円(税込)
レディースデイ、ファーストデイ 1,100円⇒1,200円(税込)

新聞

「読売新聞」が値上げ
朝夕刊セット 4,037円⇒4,400円(税込)
朝刊単体   3,093円⇒3,400円(税込)
読売KODOMO新聞 500円⇒550円(税込)
読売中高生新聞 780円⇒850円(税込)

ヘアカット

「QBハウス」が値上げ
通常カット 1,080円⇒1,200円(税込)

文具

「コクヨ」が値上げ【7月1日~】
ノートやルーズリーフ、ふせん、はさみやカッターなど計32品目 平均約7%アップ

価格は変わらないけれど!?“隠れ値上げ”の実態

価格の上昇のほかにも見逃せないのが“隠れ値上げ”。この、価格はそのままに容量を減らして実質的に値上げする経済現象は「シュリンクフレーション」といわれ、シュリンク(縮む)とインフレーションを合わせた造語です。気づかないうちにじわじわとすすんでいる“隠れ値上げ”の実態を調べてみました。

不二家 カントリーマアム

年月 容量・数量 価格(税別) 備考
2005年 30枚 323円 1枚11.0g (合計)330g
2007年 28枚 323円 1枚10.5g (合計)294g
2008年 24枚 323円 1枚10.5g (合計)252g
2011年 22枚 323円 1枚10.5g (合計)231g
2014年 20枚 323円 1枚10.5g (合計)210g
2016年 20枚 323円 1枚10.0g (合計)200g

およそ10年かけてじわじわ10枚減らしていて、1枚あたりも1g減っています。

P&G レノア本格消臭

年月 容量・数量 価格(税別) 備考
2012年 600ml 260円 レノアプラス
2016年 580ml 260円 レノアプラスから「レノア本格消臭」へリニューアル
2018年 550ml 260円 「レノア本格消臭」リニューアル

リニューアルを境に隠れ値上げするパターンが多いようです。

明治 スライスチーズ

年月 容量・数量 価格(税別) 備考
128g 300円 8枚
2014年 112g 300円 7枚
2018年 105g 300円 7枚

枚数も減り、全体の容量も減っています。

値上げラッシュの原因は?

各社改定価格とあわせて値上げの理由を発表しています。値上げの理由を見ると、世界に類を見ない少子高齢化がすすむ日本の厳しい現状が確認できます。

人件費の上昇

現在、日本国内では深刻な人手不足に陥っており、人件費を上昇させる原因になっています。また、海外に生産拠点を置く企業も、最近の円安の影響によって、海外工場で働く従業員の人件費が上昇しています。

原材料費の上昇

日本の製造業の多くは、原料のほとんどを海外からの輸入に依存しています。円安が続けば、相対的に原材料費も高騰するため、商品を値上げせざるを得なくなります。

輸送費の上昇

輸送費が上昇する背景としては、石油や天然ガスなどの供給不足により、輸送に必要な燃料価格が上昇していることが挙げられます。また最近ではドライバーの人手不足から、運送業者が続々とサービス料金を値上げしています。

次回予告「物価上昇でも給与は上がらない!」

物価上昇(インフレ)と聞いて連想される方が多いと思うのが、安倍内閣の経済政策「アベノミクス」。長期のデフレから脱却し、景気回復する指標として「2%のインフレ率」を掲げています。2%のインフレ率とは、毎年物価が1.02倍になっていくことを意味します。

本来、インフレは好景気な状態で需要が活性化することで起こります。企業が販売価格の上昇で儲かり、社員の給料が増え、消費者は物価上昇による生活費の増加を給料アップで吸収してもっと商品を買うようになり、商品がよく売れて企業が儲かる…という経済の好循環が生まれます。そのため安倍政権は、景気の好循環をつくる入口として、日本銀行と連携して「2%のインフレ率」を目標に金融緩和を推進してきました。

ですが、少子高齢化による人手不足からの人件費の上昇、輸入に依存していることによる原材料費や輸送費の上昇といった負担が増す今の日本では、このような「コスト増」が物価上昇をけん引しています。こうした背景が報道に見るような、「物の値段はどんどん上がっているけれど給料は上がらないし、景気が回復している実感はない」という消費者の声につながっていると言えるでしょう。

この「コスト増」によるインフレは、益々強くなっていくと考えられます。なぜそう言えるのか、次回は世界経済にも視野を広げて「日本がどういった状況にあるのか」見ていくとともに、「インフレがすすむけれど給与は増えない」中でどんな対策が必要かお伝えしたいと思います。

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