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J-REIT(不動産投資信託)ってなに?

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近年、お金に関する情報を、ネット、書籍、動画などでもたくさん目にするようになりました。
しかし皆さまの関心が深まるにもかかわらず、理解のほうはなかなか追いついてこないようです。

私自身、お客様とお話するなかで、お金の勉強が難しいと感じる理由を尋ねると、
「よく分からない単語がたくさんでてくるから」と、こたえるかたは非常に多いです。

分からない単語を調べるうちに、さらに分からない単語がでてきて、その単語を理解するためにまた調べないといけない。
せっかく真面目にお金の勉強をしようと思い立っても、これでは理解するまでにぼうだいな時間がとられてしまう。

よくあるケースと思うかもしれませんが、これは、われわれファイナンシャルプランナーからすると、すごくもったいない話です。
なぜなら、「時間」こそが資産を形成していく上で、もっとも重要なポイントだといっても過言ではないからです。

わたしたちが「ややこしいワード」を分かりやすく解説することで、みなさんのやる気を維持できればと思います。

今回は、こちらも結構な頻度で目にするようになってきた「不動産投資信託(J-REIT)」について触れてみたいと思います。
その上で、どういう風にお金のことを考えるべきか? についてお伝えできればと思います。
それでは、まいりましょう。

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不動産投資信託(J-REIT)ってなに?

不動産投資信託(J-REIT)は、数多くある投資信託の中でも、かなり変わった存在です。
この記事がはじめてというかたのために、ざっと投資信託についてもふれておきます。

これまでの記事でもとり上げてきたように、「投資信託」というと、さまざまな会社の株や債券がはいった、いわゆるパッケージ商品です。

投資信託は、ファンドマネージャーとよばれる優秀なプロが、これから伸びそうな会社の株や債券を厳選して混ぜることで、値くずれを起こしにくく、かつ安定的な儲けをだしていくというもののことをいいます。

購入した投資信託が儲かった時は利益を享受できるかわりに、元本を下回ったときのリスクも投資家がとりましょうね、というものが投資信託です。

つまり、投資信託とは、
1)たくさん投資家からお金を集めて、大きなかたまりにすることで、大きな取引が可能。
2)お小遣い程度の金額から投資をはじめることができる。

このようなメリットがあります。

ここからが本題です。
不動産投資信託(J-REIT)とは、仕組みそのものは投資信託と同じなのですが、ファンドに組み入れられているのが、株式や債券などではなく主に「不動産」となります。

不動産というと一般的にはマンションなどの住宅がイメージしやすいと思いますが、住宅以外のオフィスビルや商業施設やホテル、倉庫なども含みます。
これらの不動産をファンドに組み入れることで、定期的に組入物件から得られる家賃収入を分配金の原資としています。

オフィスビルのみに投資している「特化型」とよばれる専門的なファンドもあれば、オフィスビルと住宅といったように複数の用途を組み合わせて運用している「複合型」とよばれるもの。
また3つ以上の用途物件を組み合わせた「総合型」があります。

一概にどれがよいとはいいきれませんが、投資している用途物件の数が多くなれば、そのぶん分散効果は高まります。

REITとはもともとアメリカで誕生した制度で、正式名称を「real estate investment trust」略して「REIT」といいます。
「J-REIT」の頭文字の「J」はJAPANからきています。

REITインデックスってなに?

投資信託の中にはインデックスファンドと呼ばれるものがあります。
インデックスファンドとは、ある指数に連動した動きを目指す投資信託のことです。

たとえば、日本株なら、TOPIX(東証株価指数)が、東京証券取引所第一部に上場する約2,100社すべての企業を対象とした株価指数です。
このような株価指数と同じように動くように、東証一部に上場している約2,100社の株が全部はいった詰め合わせとなります。

REITインデックスの基本的な構造としては、さきほどのインデックスファンドと同じです。
REITにも株式でいうTOPIXのように、東証REIT指数とよばれる指数があります。

東京証券取引所に上場しているREIT(不動産投資信託)全銘柄(約60社:2021年現在)を対象にした指数(インデックス)で、日本のREIT市場の状況を把握するために東京証券取引所が算出・公表している指数です。

もうお分かりかもしれませんが、REITインデックスとは、REIT指数と同じ動きを目指すために、その指数の対象となる会社すべてがはいった(上記の東証REITであれば、60社すべての)詰め合わせとなります。

そもそもあなたの目的はなんなのか?

J-REITの概要説明がひと段落したところで、すこし考えていただきたいのですが、そもそもあなたがお金を運用しようと思われたきっかけは何でしょうか?

将来のために増やしていきたい

おそらくこう考えて投資について調べはじめた方が大半だと思います。
私たちがここでお伝えしておきたいのは、

商品をしぼって考えてしまうのはもったいない

ということです。

最近では「NISA」や「イデコ」がメジャーになることで、NISAとイデコについては調べるけれど、それ以外の金融商品はすべてダメと思い込んでいるひとが非常に多いです。
これはインターネットによる偏った意見の影響が大きいでしょう。

これまでも何度もいってきていますが、万能な商品というのはこの世にはありません。必ずメリットやデメリットはあります。
NISA、イデコについてもそうです。

では、どうすればよいのか? というと、商品ありきで考えるのではなく、あなた自身の「目標」までの時間や、運用にまわせる金額を考慮した上で、ベストな商品を探すといった具合に逆算で考える必要があります。

REITについてもそうです。
例えばですが、ある著名人やブロガーがおすすめしていたから「REIT」に興味をもったとしても、あなたと著名人では環境も収入も異なるはずです。

では、どのようにして、自分をとりまく環境から自分にあった金融商品を選べばよいのでしょうか?

そこはやはりプロを使うのがおすすめです。
そしてプロに相談するならば、ファイナンシャルプランナーがおすすめです。

なぜ相談するなら、銀行員などではなくファイナンシャルプランナーなのかというと、日頃から弊社のコラムにも寄稿していただいている現役銀行員である加藤さんもこのようにおっしゃっています。

銀行員はノルマがあり、親身に相談には乗ってくれますが、提案する商品はどうしても自分の成績優先になってしまいます。
その点では公平性がないので、やはりFPなどには勝てないと思っています。

もちろん私も銀行員としてそれなりにお金のプロだと自負はしていますが、商売抜きでは提案できない銀行員の性(さが)で、あなたから相談を受けても、真にあなたのためだけを考えることはできないのです。
相談すべきお金のプロはやっぱりFP、悲しいかな、しかしこれは事実だと思います。

商品について勉強するのも大切ですが、お金を運用する上で、「時間」も大事な要素となるので、一度ファイナンシャルプランナーに相談してみてはいかがでしょうか?

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