2000万円の相続税はいくら?安心のために知っておきたい基礎知識
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更新日:2025.09.05
親御様から財産を相続する際、「2000万円もの遺産があると、どのくらい税金がかかるのだろう」と不安に感じていませんか?働く女性として、これまで自分の力で築いてきた財産に加えて、相続によって得た資産をどう管理すべきか迷うのは自然なことです。
実は、2000万円の相続であれば、多くのケースで相続税はかからないか、かかっても少額で済むことが多いのです。この記事では、相続税の仕組みから具体的な計算方法、そして相続した資産を安心して管理・運用する方法まで、わかりやすく解説します。

このページの目次
2000万円を相続したら相続税はいくらかかる?
相続が発生した際、多くの方が気になるのは「相続税がどれくらいかかるのか」という点です。2000万円という金額を相続した場合、実際に税金を支払う必要があるのでしょうか。
結論から言うと、2000万円の相続では多くのケースで相続税はかからないのが実情です。その理由や仕組みについて詳しく解説します。
2000万円では課税されにくい理由
相続税には「基礎控除」という制度があり、相続財産がこの金額以下であれば相続税は一切かかりません。基礎控除額は以下の計算式で求められます。
- 基礎控除額 = 3000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
例えば、配偶者と子ども2人が相続人の場合は、以下の計算が適用されます。
- 3000万円 + 600万円 × 3人 = 4800万円
この場合、相続財産の総額が4800万円以下であれば、相続税は発生しません。2000万円の相続であれば、多くのケースで基礎控除の範囲内に収まるため、相続税の心配はいらないのです。
相続税の対象となる財産の範囲
相続税を計算する際は、現金や預金だけでなく、以下の財産も含めて考える必要があります。
対象となる財産
- 現金・預貯金
- 不動産(土地・建物)
- 株式・債券などの有価証券
- 貴金属・宝石類
- 自動車
- 生命保険金(一定額を超える部分)
- 退職手当金(一定額を超える部分)
対象外となる財産
- 仏壇・墓石
- 公益事業用財産
- 心身障害者共済制度に基づく給付金
つまり現金で2000万円を相続した場合、他に不動産や預金があれば、それらを合算した金額で相続税を計算することになります。

相続税がかかるかどうかの具体的な計算方法
ここからは、正しく計算して、相続税がかかるかどうか判断する方法をチェックしていきましょう。家族構成によっても結果が変わるため、パターン別に分かりやすく解説します。
相続税の計算の流れを押さえる
相続税の計算は、以下のステップで行うため押さえておきましょう。
- 相続財産の総額を把握する
全ての相続財産を金額に換算し、合計額を出します。 - 基礎控除額を差し引く
相続財産総額から基礎控除額を引きます。 - 課税遺産総額を計算する
上記の結果がプラスになった場合のみ、相続税の対象となります。 - 相続税額を算出する
課税遺産総額に税率を適用して税額を計算します。
2000万円を相続するケースを試算する
それでは、具体的なケースで計算してみましょう。
ケース1:配偶者と子ども1人が相続人の場合
- 基礎控除額:3000万円 + 600万円 × 2人 = 4200万円
- 相続財産:2000万円
- 結果:2000万円 < 4200万円 → 相続税は0円
ケース2:子ども1人のみが相続人の場合
- 基礎控除額:3000万円 + 600万円 × 1人 = 3600万円
- 相続財産:2000万円
- 結果:2000万円 < 3600万円 → 相続税は0円
どちらのケースでも、2000万円の相続では相続税はかかりません。
家族構成によって控除額はどう変わるか
基礎控除額は相続人の数によって変動するため、相続人が何人になるのかをきちんと把握することが重要です。
相続人の数による基礎控除額の違いは、以下の通りです。
- 1人:3600万円
- 2人:4200万円
- 3人:4800万円
- 4人:5400万円
相続人が多いほど基礎控除額が大きくなり、相続税がかかりにくくなります。ただし、相続人の範囲は法律で定められているため、正確な把握が必要です。

2000万円を相続しても税金がかかるケースとは?
2000万円の相続で基本的には相続税はかかりませんが、例外的に税金が発生するケースも存在します。
他の財産との合算や家族構成、過去の贈与歴などによっては、思わぬ相続税が発生する可能性があります。どのような状況で税金がかかるのか、具体的なパターンを確認しておきましょう。
不動産や預金など他の資産を合算する場合
現金2000万円以外にも財産がある場合は注意が必要です。例として、さまざまな相続財産がある場合の相続税の計算方法を確認してみましょう。
- 現金:2000万円
- 実家の不動産:3500万円
- 預貯金:800万円
- 株式:700万円
上記の場合、財産の合計金額は7000万円となります。そのため、相続人が配偶者と子ども1人(基礎控除額4200万円)だとすると、7000万円 – 4200万円 = 2800万円が課税対象となり、相続税が発生します。
このように現金の相続金額が2000万円であっても相続税が発生するケースはあるため、状況をしっかりと把握しましょう。
相続人が少なく基礎控除額が小さい場合
相続人の数が少ないと基礎控除額も小さくなるため、相続税がかかる可能性が高くなります。
具体例として、単身で親の財産を相続するケースをみてみましょう。
- 相続人:子ども1人のみ
- 基礎控除額:3600万円
- 相続財産:現金2000万円 + 不動産2500万円 = 4500万円
- 課税対象:4500万円 – 3600万円 = 900万円
この場合、900万円に対して10%の税率が適用され、90万円の相続税がかかります。
贈与などで特例が使えない場合
相続税を計算する際は、過去の贈与についても考慮するのが重要です。過去の贈与を見落とすと、予想以上の相続税がかかってしまうことがあります。
生前贈与を受けていた場合、相続開始前3年以内(2024年以降は段階的に7年以内)の贈与は相続財産に加算されます。また、「相続時精算課税制度」を利用していた場合も、贈与財産が相続財産に合算されるため注意しましょう。
以下に、生前贈与がある場合の具体例を紹介します。
- 相続財産:現金2000万円
- 過去3年間の贈与:毎年110万円×3年=330万円
この場合、合計で2330万円が相続税の計算対象となります。相続財産の2000万円だけなら基礎控除内ですが、贈与分を加算することで課税対象になるかもしれません。
生活費の援助や住宅資金の支援なども贈与に該当する場合があるため、過去の金銭のやり取りを整理しておくことが重要です。

相続した2000万円を安心して守るためのポイント
2000万円という大きな金額を相続した場合、税金の心配がなくても適切な管理と手続きが重要になります。
せっかく受け継いだ財産を安全に守り、有効活用するためには何に気をつけるべきでしょうか。こちらでは、資産の保全から運用、必要な手続きまで、相続後に押さえておくべきポイントを解説します。
預貯金で安全に管理する
すべてを現金で持つのではなく、適度な分散を心がけましょう。
相続直後は、まず資産を安全に保管することが最優先です。複数の金融機関に分散して預けることで、ペイオフ(預金保険制度)を最大限活用できます。
1つの金融機関につき元本1000万円とその利息まで保護されるため、2000万円であれば2つの金融機関に分けて預けることをおすすめします。
また、普通預金と定期預金を使い分けることも重要です。必要な分だけを普通預金に残し、当面使わない資金は定期預金に預けることで、わずかでも金利を得られます。
分散してリスクを抑える
まずは「すぐ使うお金」として、生活費や緊急時の予備資金を普通預金で確保します。次に「使途が決まっているお金」として、住宅リフォームや教育資金など将来の予定支出分を定期預金や個人向け国債で安全に運用します。
そして「将来のために増やすお金」として、余裕資金の一部を投資信託や株式で長期的な成長を目指すという考え方がおすすめです。
ただし、相続直後は心理的にも負担が大きい時期なので、無理に投資を始める必要はありません。まずは元本保証の商品で様子を見ることも大切です。
相続後の名義変更や手続きに注意する
相続した財産は、適切な手続きを経て名義変更を行う必要があります。銀行口座の名義変更や解約、不動産の相続登記、株式の名義変更、生命保険の受取手続きなど、多岐にわたる手続きが必要です。
相続税の申告が必要な場合は、相続開始から10ヶ月以内という期限があります。特に不動産については、2024年から相続登記が義務化されているため、早めの手続きが必要です。手続きが複雑な場合は、司法書士や税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

相続したお金を活かす方法
相続した2000万円をそのまま預金に眠らせておくと、あとあと「投資で増やせばよかった」と後悔するかもしれません。インフレや将来の生活費上昇を考えると、適切な運用で資産を育てることも大切です。
ここからは、リスクを抑えながら着実に増やす方法や、将来への備えとして活用する手段について、初心者でも始めやすい方法を中心にご紹介します。
運用で増やす
超低金利時代において、現金のままでは実質的に目減りしてしまいます。インフレに対応するためにも、運用を検討しましょう。
まず、定期預金のような元本保証で安心できる商品から始めることをおすすめしますが、現在の定期預金金利(年0.2%程度)では物価上昇率に到底対応できず、インフレ対策としての大きな効果は期待できません。あくまで、元本を守りながら運用に慣れるための最初のステップと考えましょう。
国が発行する個人向け国債も選択肢の一つです。株式と債券を組み合わせたバランス型投資信託なら、リスクを抑えながら運用できます。また、市場平均に連動するインデックス投資信託は、コストが低く長期運用に適しています。
保険を活用して老後や家族を守る
相続した資産を活用して、将来への備えを充実させることも重要です。終身保険なら相続税対策と資産形成を兼ねることができ、個人年金保険は老後の生活資金準備に役立ちます。医療保険で病気やけがのリスクに備えたり、介護保険で介護状態になった際の経済的負担を軽減したりすることも可能です。
特に働く女性の場合、老後の生活資金や医療費への備えは重要な課題です。相続した資産を有効活用して、安心できる老後を準備しましょう。
少額から運用を試して慣れていく
いきなり大きな金額で投資を始めるのは不安という方は、少額から始めて徐々に慣れていくことをおすすめします。まずは月1〜3万円の積立投資から始めて、慣れてきたら徐々に金額を増やし、最終的に一括投資も組み合わせるという段階的な進め方が理想的です。
つみたてNISAやiDeCoなどの非課税制度を活用すれば、税制上のメリットも享受できます。これらの制度は長期投資を前提としているため、相続した資産の一部を活用して将来の資産形成を図るのに適しています。

相続のお金で迷ったら専門家やセミナーを活用しよう
こちらの記事では、2000万円を相続した際の相続税について、実例もまじえながらわかりやすく解説しました。
2000万円の相続では相続税がかからないケースが多いですが、場合によってはかかることもあるため注意しましょう。
相続した財産の管理や運用について、一人で判断するのは難しいものです。特に2000万円という大きな金額であれば、専門家の意見を聞くことで、より安心して資産を守り、増やしていけるでしょう。
以前、親御様から相続したお金について相談に来られたお客様から、このようなお言葉をいただいたことがあります。
「大切なお金だからこそ、これまで手をつけてこれなかったけれど
プロに相談したからこそ、これから安心して過ごしていけると思ったら、
これも間接的に親孝行できたような気がします」
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