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人間ドックとは?「受けて終わり」じゃない、女性に知ってほしいメリット

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こんにちは、スタッフの下村です。

突然ですが皆さん、7月12日は何の日かご存じですか?
7月12日は「人間ドックの日」だそうです。
日本で初めて人間ドックが行われたのが、1954年7月12日であることから定められたとか。

実際、どのくらいの人が受診しているのでしょうか。
また、受診されたことのない方は人間ドックがどんなものなのか気になると思います。

人間ドックについて知っておきたいあれこれ、「マネレピ」は女性のお客様が多いので、女性にとってのメリットを中心にお話します。

女性が人間ドックを受けることのメリット

女性特有の病気として代表的なのが乳がんや子宮頸がん。どちらも初期症状に乏しく、20~40代と比較的若い世代でも発症するケースがあることが特徴です。

どちらも早期発見、早期治療により予後もよくなってきていますが、進行してしまうと、例えば乳がんでは長期にわたる抗がん剤治療、子宮頸がんでは卵巣子宮摘出など、妊娠や出産に影響する治療が必要となってしまいます。そのため人間ドックを受けて早期に治療を開始することが望ましいですが、それぞれどのような検査が受けられるのか見てみましょう。

乳がん検診

乳がんが発見されるきっかけとして、自分で症状に気づく場合があげられますが、自分で気づく症状としては
●乳房やわきの下にしこりがある
●乳房にひきつれ、くぼみがある
●乳頭の異常(湿疹、ただれ、分泌物)がある
●乳房皮膚の異常(発疹、腫れ、ただれ)がある

しかしごく初期の段階では、しこりが小さいため触知できなかったり、痛みや体調不良などの自覚症状もないことが多いです。また、乳腺のしこりはがん以外の原因でも見られることがあり、9割は良性のしこりとされています。乳がんは放置しているとリンパ節や他の臓器に転移してしまいやすいため、少しでも違和感があるようでしたら、自己判断せずに専門医を受診し、しっかりと診断を受けることが大切です。

乳がん検診には視診、触診以外にマンモグラフィ検査、超音波検査があり、どちらの検査にもメリットとデメリットがあります。

マンモグラフィ
(乳房専用のX線撮影装置)
超音波検査
(エコー)
利点・手で触ることができないしこりを発見できる
・早期の状態である石灰化を発見しやすい
・以前に撮影した写真との比較をすることができる
・被ばくの心配がない
・乳腺の量が多い若い女性でも、しこりを発見できる
欠点・被ばくの心配がある
(飛行機で日本からアメリカ間を移動したくらいの被ばく量です)
・妊娠中、授乳中の女性は受診できない
・若い女性はしこりや石灰化と乳腺の区別がつきにくい
・石灰化を見つけづらい
・検査を行う医師または技師の検査能力に依存する
・全体像を記録として残すことが難しい

子宮頸がん検診

子宮頸がんは、20~30代の若い女性に増えている子宮頸部に生じるがんです。初期には自覚症状がほとんどなく、進行してくると下記のような症状が現れてきます。
●不正出血
●性交後の出血
●おりものの異常(茶褐色、黒褐色のおりものが増える)
●月経の量が増えたり長引いたりする
●下腹部や腰の痛み

子宮頸がんはごく初期であれば、レーザー治療や円錐切除など子宮を残した治療が可能です。早期には症状がほとんどないがんですので、早期発見のためには子宮頸がん検診を受診することが有用です。

子宮頸がん検診では、子宮の入り口である子宮頸部の細胞をブラシ状の綿棒でそっとこすりとり、その細胞を顕微鏡で調べます。ほんの1、2分で終わり、痛みはほとんどありません。

人間ドックと健康診断の違い

会社にお勤めの方は健康診断を毎年受けていると思います。お勤めされていない方でも、各自治体によって定期健康診査やがん検診を行っています。こうした普段受けている健康診断と、人間ドックは何が違うのでしょうか。

人間ドックは検査項目数が多い

人間ドックと健康診断の大きな違いは、検査の目的と項目の数にあります。職場で義務付けられている健康診断では、健康状態の大まかな把握を目的としています。それに対して、人間ドックは、自覚症状のない病気や将来起こる可能性のある病気の予防や早期発見を目的としています。
このような目的の違いから、人間ドックでは行う検査項目数が多く、より詳しい健康状態を調べることができます

検査後のフォロー体制に差

検査後のフォロー体制にも差があります。一般的な健康診断では、検査後に検査結果が送付されるだけのことが多いです。人間ドックでは、結果の説明や受信後に精査や治療が必要な場合のフォローアップ体制も整っています

人間ドックは健康診断より費用がかかる

健康診断は、会社にお勤めでない方で、自治体でも受診対象者になっていない場合は自己負担になります。お勤めの場合、会社が行う健康診断は特に自己負担をすることなく受診している場合が多いです。人間ドックの場合でも、無料で受診させてくれる企業や健康保険組合もありますが、一部負担や全額自己負担での受診というケースが多くを締めます。健康診断は1万円程度、人間ドックは一般的な内容であれば4万円程度の受診費用がかかります。

どのくらいの人が受診している?

ドコモ・インサイトマーケティングが全国の20~69歳の男女に行った調査によると、63.9%の方が「受診したことはない」と回答。年齢による違いが顕著で、20代では9割強が受診経験がないのに対し、50代で半数弱、60代で6割近くが受診経験ありと、年代が高くなるにつれ受診経験者が増えています。

受診したきっかけで最も多く挙がったのは「勤務先ですすめられて/受診できる制度があったから」。どの年代も60%以上でしたが、若い年代ほど多く挙がっています。一方、中高齢者に多かった回答は「年齢的に受診したほうがよいと思ったから」でした。

受診経験がない人の受診へのハードルNo.1は「費用がかかるから」。人間ドックは健康保険の対象外なので基本的に費用は全額自己負担となります。そのことを負担に感じる人が少なくないのかもしれません。

補助金制度や医療施設紹介サービス

このように、精密な検査が受けられる良さがあると分かっていても金銭的な負担が気になる人間ドックですが、所属の健康保険組合などによっては補助金が出る場合があります。所属先は保険証の「保険者名称」で確認できます。

そのほかにも、民間の保険会社には人間ドックに関する付帯サービスを揃えているところもあり人間ドックが特別料金で受診できたり、「どこで受けるのがよいかわからない」といった悩みに応え希望にあった施設を紹介してくれたりといったサービスが受けられます。がん保険、医療保険、生命保険に加入されている場合は保険会社に確認されると良いでしょう。まだ加入されていない場合は、付帯サービスの面だけでなく経済的な備えとしても、がん保険、医療保険、生命保険のご加入をおすすめします。

まとめ

健康診断より検査項目が多く詳しい、検査後のフォロー体制もしっかりしている人間ドック。健康を維持し元気に長生きするためには、早期発見・予防を心掛けることが大切です。補助金制度や医療施設紹介サービスなども活用しながら、人間ドックを受診されてみてはいかがでしょうか。