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「老後の生活が不安」85%の方が持つ悩みの正体と解消方法

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昨年は老後資金の2000万円問題など、老後資金をめぐる話題がTVや雑誌で多く取り上げられました。
冒頭の85%という数字は、金融広報中央委員会が発表した
「老後の生活が不安」と回答した人の割合です。
さらにその理由を見ていきますと、
「年金や保険が十分でないから」
「十分な金融資産がないから」が2大理由です。

一見すると多くの方に共通した理由ですが、なぜ不安に感じるのかを掘り下げてみようと思います。

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そもそも、退職後の収入はどんな感じ?

退職した後の生活費をカバーする収入は次の3つです。
1)公的年金からの収入
2)働いたことから得られる勤労収入
3)それまで準備したものから得る資産収入

海外ではこれらの収入を合わせて
リタイアメントインカム(Retirement Income)」といいます。
退職後の生活費=リタイアメントインカム(年金収入+勤労収入+資産収入)

現在セカンドライフを過ごされている方のリタイアメントインカムの内訳をみていきましょう。
平成29年度の年金制度基礎調査によると、
■生活費に占める公的年金の割合(65歳以上)…82.2%
⇒やはり年金の占める割合は多いと言えます。
■年金以外の収入がないと回答した方…56.8%
公的年金に大きく依存した収入の割合となっています。

「資産収入」については、その言葉の響きから誤解されているケースが多いように思います。
資産収入と聞くと、資産運用で儲けた利益と誤解されがちなのですが、元本の取り崩しも含めたものを指します。
つまりは現金や預金を取り崩して生活費に充てることも資産収入なのです。
先ほどのリタイアメントインカムに話を戻しますと、最近では元気な間は仕事をしたいと考える方も増えたため、勤労収入もセカンドライフの家計を支える収入源といえます。
それでも人は年齢を重ねていくことで体力は落ちていきますので徐々に先細りをしていきます。

頼りになるはずの公的年金も少し様子が変わってきました。
公的年金の給付水準や財政状況が長期にわたってどう推移していくのかを厚生労働省が検証する、5年に一度の財政検証によると…
公的年金制度は、現役時代のボーナスを含まない月収の50%を維持することを目標にしています。
ところが、現在の水準の経済成長0.4%では2047年には基礎年金(国民年金)は月収の28.0%程度しか維持できないという報道もあります。
併せて、まだセカンドライフまで時間があるという人の場合は、年金からの収入も先細りしていく可能性があることを意識しておく必要があります。

資産運用について“2つの極端な考え方”がある!?

このような状況を踏まえますと、資産収入への依存は高くなってきます。
ところが、日本では資産運用について“2つの極端な考え方”があります

1)リタイアする65歳まで資産運用をしなければと考える人
2)退職金をもらってから資産運用を考える人

私たちのオフィスでは1)と2)のどちらかが正解ではなく、1)と2)の両方が必要とお話しています。

どの家庭でも金額の多少はあっても、資金には限りがあります。
それにも関わらず、毎年平均寿命はのびています。
寿命がのびることで必ず増えるものがあります。そうです、お金です。
長生きすることは、必要になる老後資金が増えることを意味します。
そのため、現役世代では少しでもたくさんのお金を確保して退職を迎えたいと考える人が増え、資産づくりや資産運用への関心が高くなっています。
現役時代の早くからスタートを切れた人もいれば、気づくのが遅かったり、子育てや住宅ローンの返済でなかなか手が回らなかったという人も少なくありません。
そうなると、退職後も現役時代で賄いきれなかった資金の不足を補ったり、手元の資産を少しでも長く枯渇させずに取り崩せるよう資産寿命をのばすことが必要になってきます

シミュレーションして見てみましょう。
2,000万円の資金を老後のセカンドライフ年間100万円ずつ取り崩した場合、どれだけの期間、取り崩しができるのでしょうか。

定期預金の金利と
同レベルの
0.01%で
運用した場合
2018年度は物価が
0.6%上がったので
資産が目減りしないように
1%で運用した場合
  安定のポートフォリオで
3%で運用した場合
資金の取り崩しが
行える期間
20年~21年間22年~23年間30~31年間

セカンドライフの期間を30年程度と想定した場合、貯める金額に限りがあり、毎月公的年金だけでは不足する金額が明らかな場合、単純に貯蓄を取り崩すという資産収入のスタイルでは不安の解消はできないでしょう。
大切なセカンドライフを過ごすために、リタイアメントインカムを「我慢」という包みでラッピングしなくてもいいマネープランを是非とも手にしてくださいね

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